風疹と予防注射について



すっかり寒くなり風邪の患者さんが増えてきました。

小川医院でも今シーズン第一号のインフルエンザ患者さんを診察しました。いよいよ感染症の流行期が始まりそうです。


 さて現在、最も話題になっている感染症が風疹です。昭和38年生まれの私は中学生の時に実際にかかっていて当時、学級閉鎖になった記憶があります。

その後、定期予防接種が始まり大きな流行はなくなったのですが2000年代に入ってたびたび流行が見られるようになりました。

最近ですと平成25年に年間14344人の感染が認められ先天性風疹症候群が45人に発症してしまいました。

今年、平成30年10月の段階で全国に1291人の風疹が発症しており過去3年間では発症者が0人だった札幌でも今年は5人が報告されています。

 


風疹の怖さ 


風疹は潜伏期2-3週間ほどで発症します。発熱と全身にひろがる小さな点状の発疹が特徴です。

かなり強い感染力を持っていて風疹患者さんが1人いると(免疫を持っていない人)5人から7人にうつす力があるといいます。

ちなみにインフルエンザは1人から2人と言われています。


 特に問題となるのは先天性風疹症候群です。妊娠20週未満の妊婦さんが風疹にかかった場合、赤ちゃんの目や耳や心臓などに悪い影響がでることが知られています。先天性風疹症候群と呼ばれています。

風疹に対する免疫力(抗体)を持っているかどうか
 まず実際に風疹にかかったことのある人は基本的に大丈夫です。ただ子供の頃にかかっていた場合、記憶が正しいかどうかが問題です。

本当はかかっていなかったのに、そう思い込んでいたという人もかなりいるようです。ご両親などに確認が必要です。

感染歴のない方の場合は予防注射の制度が時代によって違うため生まれた年と性別によって異なります。

 女性の場合。昭和37年生まれから平成元年生まれの方。予防注射はうけていても一回であることがほとんどです。

抗体価が不十分つまり風疹にかかりやすい状態である可能性があります。

 男性の場合。昭和54年以前に生まれた方は予防注射をうけていない方がほとんどです。

昭和54年から平成元年生まれの方は予防注射をうけていても一回であることがほとんどです。抗体価が不十分である可能性があります。

 


抗体検査と料金


風疹に実際にかかったことがなくて予防注射をうけていないか子供の時に一回しか受けていない方には抗体検査をお勧めします。

健康保険の対象外になります。

風疹抗体HI法 1780円(税込) EIA法 3240円(税込)


HI法では16倍以下、EIA法では8.0未満の数値が出た場合、ワクチン接種が勧められます。
※HI法とEIA法の違い 日本では長くHI法が標準的に使われてきました。国際的にはより正確なEIA法を推奨している国が多いようです。

 


札幌市在住の方で

1. 妊娠を希望している女性、2. 妊婦の配偶者 

については無料で検査できます。

 

実際にかかったことがある方、ワクチンを打っている方、抗体検査をすでにしている方は該当しません。
2の男性に関しては妊娠時健診で妊婦さんの風疹の抗体価が低かった場合、あるいは妊婦さんが抗体価検査をうけていない場合に限ります。
札幌市以外の方はご自身の住民票のある自治体に問い合わせてください。

 


ワクチンと料金


成人のワクチン接種は全額自費となります。

ワクチンの有効率は高く1回接種で十分な抗体ができる率は95%, 2回で99%と報告されています。

成人の場合、基本は1回接種ですがご希望があれば2回目の接種も可能です。その場合、4週間の間隔が必要です。

風疹ワクチン 6300円(税込)
MR(はしかと風疹のワクチンが混合されています)ワクチン 8000円(税込)

※現在、全国的に風疹単独ワクチンが不足しており、ほとんど流通していません。そこでMRワクチンの接種をお勧めしています。

風疹への感染歴、予防注射接種歴がないことがはっきりしている方については抗体検査なしでワクチンを打つことも可能だと思います。

不明な点は医師にお問い合わせください

 

 


平成30年10月23日 医療法人社団 小川医院 院長 小川貴史
tel 011-864-7995 HP http://ogawa-clinic1.com

2018年12月03日