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ホームページをリニューアルしました

はじめまして

小川医院院長の小川貴史(たかふみ)です。

 

小川医院は来年で開院55周年を迎える白石区の内科診療所です。
私の父、「ドクター小川」こと小川哲夫が創設し今日に至っています。


私はキャリア30年の内科医ですが地域の「町医者」として小児科、皮膚科のプライマリケア(初期治療)、
父の専門分野であった漢方処方も可能な限り行っています。どうぞよろしくお願いします。


さて今年の6月26日に当院創設者であり前理事長の小川哲夫が86歳で亡くなりました。
(父の生涯や闘病記などはいずれこのブログなどで触れたいと思っています)


お年の割に新しい物が好きだった父はかなり以前からホームページを立ち上げていて

運営もほぼ自分一人で行っていました。


父の突然の死亡により宙に浮いた状態の旧ホームページは

サーバーやドメインの契約先さえわかりませんでした。


私は数日間パソコンや電話の前で悶絶しつつ、なんとか契約先を見つける所までこぎつけたのですが

死亡者の契約を継続することはできず
旧ホームページは残念ながら7月31日にネット上から消滅してしまいました。


新ホームページをなんとかしなくては思いつつ父の死亡後の届け出やら

小川医院の引き継ぎやら事務作業に追われる毎日。
この二か月間で書類に自分の名前と住所を書いて印鑑を押すという作業を

今までの一生分くらいやったのではないかというくらいでした。

 

それでも父の遺志をついでできるだけ手作りのホームページをと思い

悪戦苦闘の末、なんとか公開にこぎつけました。


これからはこの新ホームページで情報発信していきます。

今後ともご愛顧のほどよろしくお願いします。

 

 

2018年08月31日

風疹と予防注射について



すっかり寒くなり風邪の患者さんが増えてきました。

小川医院でも今シーズン第一号のインフルエンザ患者さんを
診察しました。いよいよ感染症の流行期が始まりそうです。


 さて現在、最も話題になっている感染症が風疹です。

 

昭和38年生まれの私は中学生の時に
実際にかかっていて当時、学級閉鎖になった記憶があります。

 

その後、定期予防接種が始まり
大きな流行はなくなったのですが2000年代に入って

たびたび流行が見られるようになりました。


最近ですと平成25年に年間14344人の感染が認められ
先天性風疹症候群が45人に発症してしまいました。

 

今年、平成30年10月の段階で全国に1291人の風疹が
発症しており過去3年間では発症者が0人だった札幌でも
今年は5人が報告されています。

 


風疹の怖さ 


風疹は潜伏期2-3週間ほどで発症します。
発熱と全身にひろがる小さな点状の発疹が特徴です。


かなり強い感染力を持っていて風疹患者さんが1人いると
(免疫を持っていない人)5人から7人にうつす力があるといいます。

ちなみにインフルエンザは1人から2人と言われています。


特に問題となるのは先天性風疹症候群です。

妊娠20週未満の妊婦さんが風疹にかかった場合、
赤ちゃんの目や耳や心臓などに悪い影響がでることが

知られています。先天性風疹症候群と呼ばれています。

風疹に対する免疫力(抗体)を持っているかどうか
まず実際に風疹にかかったことのある人は基本的に大丈夫です。
ただ子供の頃にかかっていた場合、記憶が正しいかどうかが問題です。

 

本当はかかっていなかったのに、
そう思い込んでいたという人もかなりいるようです。
ご両親などに確認が必要です。

感染歴のない方の場合は予防注射の制度が

時代によって違うため生まれた年と性別によって異なります。

 女性の場合。昭和37年生まれから平成元年生まれの方。
予防注射はうけていても一回であることがほとんどです。

 

抗体価が不十分つまり風疹にかかりやすい
状態である可能性があります。

 男性の場合。昭和54年以前に生まれた方は
予防注射をうけていない方がほとんどです。

 

昭和54年から平成元年生まれの方は予防注射をうけていても
一回であることがほとんどです。

抗体価が不十分である可能性があります。

 


抗体検査と料金


風疹に実際にかかったことがなくて予防注射をうけていないか

子供の時に一回しか受けていない方には抗体検査をお勧めします。

 

健康保険の対象外になります。

風疹抗体HI法 1780円(税込) EIA法 3240円(税込)


HI法では16倍以下、EIA法では8.0未満の数値が出た場合、
ワクチン接種が勧められます。

 

※HI法とEIA法の違い 

日本では長くHI法が標準的に使われてきました。
国際的にはより正確なEIA法を推奨している国が多いようです。

 


札幌市在住の方で

1. 妊娠を希望している女性、2. 妊婦の配偶者 

については無料で検査できます。

 

実際にかかったことがある方、ワクチンを打っている方、
抗体検査をすでにしている方は該当しません。

 

2の男性に関しては妊娠時健診で妊婦さんの風疹の抗体価が低かった場合、
あるいは妊婦さんが抗体価検査をうけていない場合に限ります。
札幌市以外の方はご自身の住民票のある自治体に問い合わせてください。

 


ワクチンと料金


成人のワクチン接種は全額自費となります。

ワクチンの有効率は高く1回接種で十分な抗体ができる率は

95%, 2回で99%と報告されています。

成人の場合、基本は1回接種ですがご希望があれば2回目の接種も可能です。
その場合、4週間の間隔が必要です。

風疹ワクチン 6300円(税込)
MR(はしかと風疹のワクチンが混合されています)ワクチン 8000円(税込)

※現在、全国的に風疹単独ワクチンが不足しており、
ほとんど流通していません。そこでMRワクチンの接種をお勧めしています。

風疹への感染歴、予防注射接種歴がないことがはっきりしている方については

抗体検査なしでワクチンを打つことも可能だと思います。

不明な点は医師にお問い合わせください

 

 


平成30年10月23日 医療法人社団 小川医院 院長 小川貴史
tel 011-864-7995 HP http://ogawa-clinic1.com

2018年12月03日

祝!開院55周年

2019年11月1日。

小川医院は開院55周年を迎えました。

 

この小さな診療所が長きにわたって頑張ってこられたのは、父、兄、義姉、歴代のスタッフたちの努力のたまものであり、通ってくれる患者さんたち、地域の皆さんとの協力あってこそだと思います。心より感謝いたします。

 

 5年前の50周年の時に何か記念の会を開こうと準備していたのですが、当時の理事長、父のゴーサインが出なかったので結局開かれませんでした。

なぜ父が乗り気でなかったのかは永遠の謎なのですが、開業から苦楽を共にした母が亡くなっていたせいかもしれません。

お祝いしてもらうにしても、スピーチするにしても2人そろっていなければ楽しくないと考えていたのかもしれませんね。

 

 今回は区切りのいい年であることをすっかり忘れていて記念行事は考えてもいませんでしたが、無事に60周年を迎えたら還暦のお祝いをしたいなと思いました。

その時、私は61歳。無病息災を目指して頑張ります(^^)/

 

2019年11月17日

朗報!AGA男性型脱毛症治療について(女性用もあります)

 

AGAの発毛促進剤として、当院では飲み薬の処方を行っています。

そこに新たな選択肢として、塗り薬が加わりました。ミノキシジル配合外用薬5%です。

テレビCMで有名なリ〇ップX5や、スカ〇プDの同じ成分で、それらよりも安く購入できます。

また女性薬ミノキシジル配合外用液1%も取り扱いを始めました。興味がある方はお問い合わせください

皮膚科学会の脱毛症治療ガイドラインでエビデンスレベルA(強く勧められる) のお薬です。

 

日本では医療用医薬品としては認められておらず、一般用医薬品(薬局で購入するもの) なのですが、

医療機関内での交付が可能と確認されましたので、当院でも取り扱いを始めました。

 

料金は1本60ml(30日分) で5000円です。(税抜き) 女性用1%は同じ用量で3000円(税抜き)です。

 

また、フィナステリドなど飲み薬と両方同時に使用することでさらに有効性が期待できます。

フィナステリド30日分とミノキシジル外用薬60mlのセットで10000円です。(税抜き)

 

 

これはかなりお得ではないかと思います^^

気になった方はお気軽にお伝えください。

 

※ミノキシジル5%は原則的には男性用です。1%が女性用です。

 

★★2020.11.12 追加情報です★★

 

AGA治療薬として効果の高い飲み薬、ザガーロにジェネリックが登場しました!

デュタステリドカプセルという名前で1カプセル280円(先発品は360円)です。

 

 

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2020年09月27日

パズルをリニューアルしました

院内にはジグソーパズルが何点か飾ってあります。以前に作った鬼滅の刃以来の新作はワンピースです。

現在放送中のワの国篇で予告編の後に出る絵がいいなぁと思っていたのですが、その絵のパズルを見つけたので早速作りました。

各キャラクターの特徴がありすぎて同じ1000ピースながら鬼滅よりかなり作りやすかったです(笑)現在処置室の壁に飾ってます。

2023年05月11日

令和6年、新年のご挨拶

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。昨年は12月24日に休日当番が当たりました。ご存じの通りインフルエンザ、新型コロナのダブル流行で当日はほとんど休憩ができない状況でした。一方、年末年始は長めの6連休となり旅行先の沖縄でのんびり過ごしました。ところが1月1日に能登半島地震、翌2日に羽田の飛行機衝突事件と新年早々、悪いニュースが飛び込みいつもと違う新年の幕開けとなりました。事故の影響で帰りの飛行機が3時間遅れとなりましたが、なんとか4日の仕事始めには間に合いました。

今年は辰年。十二支唯一の架空の生物です。力強く縁起がいいので昔の彫刻のモチーフに好んで使われていますね。ちなみにわが小川医院も今年開院60年、人間ならば辰年、還暦です。今年一年が昇り龍にあやかって良い一年になることを祈ります。

2024年01月04日

令和7年 新年のご挨拶

2025年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて本年は巳年です。WHO, 世界医師会、日本医師会など多くの医療機関のロゴマークに蛇が使われていることをご存じでしょうか?これはギリシャ神話に出てくるアスクレピオスというお医者さんに由来しています。彼はあまりに名医で死者をよみがえらせることもできたとか。そのアスクレピオスが蛇の巻き付いた杖を持っていたため蛇が医療のシンボルとして使われるようになったようです。ちなみにアスクレピオスは死者をよみがえらせた罪で神によって殺され13星座占いで有名なへびつかい座になりました(神に昇格)。なぜ蛇の杖を持っていたかはいくつかの逸話があるようですが蛇の生命力の強さ、脱皮して若返る力を持っていることなどが理由のようです。こじつければ巳年は医療の年と言えるかもしれません。
今シーズンはインフルエンザが大流行し現在も猛威をふるっています。同時に新型コロナの患者さんも増えていて二重流行の状況です。年末年始の当番病院の受診者数を見ると内科で一日200人以上の日がたくさんあり担当した病院、診療所、もちろん受診した患者さんは体調が悪い中、待ち時間が非常に長くとても大変だったと思います。振り返ればコロナ禍の2021年、2022年のシーズンに当院ではインフルエンザ0人という信じられないことが起こりました。当時行われていた不織布マスクの徹底と三密の回避(死語?)がインフルエンザ予防に非常に有効だったのではないかと推測します。これをヒントに適切な感染予防を行って暖かい春を迎えられるようにしたいですね。

2025年01月09日

最近のコロナ事情

久しぶりの更新です。今年は6月から北海道とは思えない暑さで先が思いやられますね。

さて医療業界以外の方とお話してよく聞かれるのが「最近コロナって流行ってるんですか?」という質問です。

実はほぼ流行っていません。当院では令和2年11月に発熱外来を始めて今年で5年目になりますが令和7年6月、初めて陽性者0でした。

過去の記録では実は冬よりも夏、7月、8月に患者数のピークが来る傾向にありますし最近は感染対策もほぼ意識されていないので

まだまだ油断はできないと個人的には思っています。ちなみに7月はすでに一名、コロナ陽性患者さんがいました。

熱中症とコロナに気をつけながら短い(かな?)夏を楽しんでいただけたらと思います。

 

2025年07月03日

第3の新型コロナワクチン体験談~気になる副反応は?

第3のワクチンというのは私が勝手に名付けました。今までファイザー(コミナティ)、モデルナの新型コロナワクチンを使ってきたので武田薬品のワクチン(ヌバキソビッド)を第三のワクチンとしたのです。新型コロナワクチンの大部分は「メッセンジャーRNAワクチン」でヌバキソビッドは唯一の「組み換え蛋白ワクチン」です。メッセンジャーRNAワクチンは新型コロナのため急遽開発された世界初のワクチン、一方組み換え蛋白ワクチンはすでにB型肝炎ワクチンなどでも使われています。ざっくり言うと組み換えワクチンの方が効果はやや劣るかもしれないが副反応は少ないだろうという立ち位置です。

私は過去7回ファイザーのワクチンを打っていますが毎回きつめの副反応が出ていました。強い倦怠感、38度前後の熱、腕の強い痛み等々。接種日の夜はとても寝苦しく症状は36時間ほど続きました。鎮痛解熱剤を何度も使う必要がありました。そして今年もワクチンの季節。副反応を考えると憂鬱でしたが秋になってコロナの患者さんが増えてきたため最前線の医療従事者としては受けるべきだろうなと思いました。(ちなみに医療従事者といえどもワクチンの補助はなく全額自己負担です!)

「新型コロナウィルス感染症 診療の指針」によると韓国で行われたヌバキソビッドとコミナティとの比較研究では発症予防効果(90%台)、重症化予防効果とも良好で両者にあまり差がないという結果でした。一方で副反応は発熱が8.2%とコミナティの17.9%に比較してかなり低率でした。他にも色々研究して少しでも副反応が軽ければと今年はヌバキソビッドを打つことにしたのです。

さて結果です。副反応はコミナティを10としたらヌバキソビッドは2~3くらいでした。接種部の痛みは全然なし。発熱もなし。多少の倦怠感、寒気、頭痛の卵みたいのはありましたが鎮痛剤を飲むほどではなく夜は普通に眠ることができました。私一人の体験を過大評価はできませんがずいぶん楽だと感じました。副反応が不安で接種をためらっている方の参考になればと思います。

当院では主にコミナティを使っていますが事前に連絡していただければヌバキソビッドの取り寄せ、接種が可能です。ただし1本のアンプルに二人分の薬が入ってるため二人など偶数人数での申し込みに限らせていただきます。高価な薬剤のためコスト面から廃棄ができません。ご理解ください。接種料金は従来のワクチンと同額です。

2025年11月09日